あしながおじさんの育児休業ブログ

とある平凡なサラリーマン新米パパ(東京都調布市在住)の育児休業体験の記録です。これから育休を取ろうと思っている男性はもちろん、奥さんの参考になれば嬉しいです。

よく言われる言葉への違和感について

 

こんばんわ。

 

育児休業も3ヶ月が過ぎ、折り返し地点に差し掛かりました。

この3ヶ月で、私の身体にも変化が。まず、体重が4ー5キロ落ちました。妻の母乳過多に伴い、カロリーや脂質のコントロールをした結果、私もついでに痩せました。

 

そして、息子の体重が2倍になった事を受け、腕、腰、膝が悲鳴をあげだしました。重くなった上に、よく動くので負荷が地味にキツい。もっと筋トレしとけば良かった、、。ギックリ腰になる前に整体行きます。

 

さて、今回は育休中に言われて違和感のあった言葉を取り上げます。男性の育休取得が世間で言うように良いことばかりの万能薬では無い事や、些細な一言が育休夫婦にどう捉えられているか伝われば幸いです。

 

よく言われる言葉

 

さて、外に出るようになって、他のママや親戚、知人に会う事も多くなってきました。その時に何気なく言われた言葉のいくつかが、どうにも違和感があるのです。

 

決して相手に悪気はないと思うのです。また、私の性格が若干捻くれてるから、と言う訳でもない。これは、多分、育休を取ったからこその違和感だと思います。

 

ここでは2つ、紹介していきます。

 

言葉1:『育児休業なんてとても良いですね!旦那さんいて、楽だよねー。』

言葉2:『旦那さんが育休終わったらひとりでやれるの?』

 

この2つの言葉は本当によく言われます。特に意味のない社交辞令だったり、言葉通りに受け取れば、『そうですね』、『心配ご無用』位のものなのでスルーすれば良いのですが、当事者の私は『そうでもなくてですね』と、反論したくなる言葉でもあります。

 

ただ、ワンオペで泣きながら育児をしているママたちもいると思うと、おおっぴらに言えないホンネでもあります。私には1人で頑張っているママの辛さは想像を超えますが、育休パパの視点として見てもらえたらと思います。

 

育児休業なんてとても良いですね!旦那さんいて、楽だよねー。』

 

私がこの3ヶ月で良いことばかりだったか、というとそんな事はありませんでした。また、楽だったかと言われると、楽でもなかった。

 

まず、『楽』という、部分ですが、この言葉にはメンタル的な『ひとりで抱え込まなくて良いから』とか、物理的な『家事面の負担減』という事があると思います。

 

家事に関しては条件付きながら確かに負担減です。*1

しかし、メンタル的な側面では、私たち夫婦は育児の悩みやイライラを『2人で抱え込んだ』のです。

 

育休中、妻も私も家という『同じ空間』で、育児という『同じ事象』と、24時間『同じ時間』向き合います。すると、二人のイライラや悩みはやがて『同じ』性質を帯びて、『同期』されてしまいます。

 

しかも、場合によっては2人いるから『増幅』することもあったように思います。

 

例えば、私が『イライラ』すると、それが妻に伝わり、妻も『イライラ』しだす、それにまた私が『イライラ』して、、、と負の感情のループが止まらなくなるのです。これは結構深刻で、このループにはまると、『相手と自分の嫌なところ』が急に鮮明になりだすのです。二人で育児をすることで良いことは沢山あるはずなのに、それが見えなくなる。

 

メンタル的な『イライラ』や『不安』は聖人君子でもない限り、大体の場合は顔や言動、雰囲気に努力してもある程度は必ず出ます。キツい言葉で言ってしまったり、口数が少なくなる、顔が曇る、そういった事が努力しても抑えきれない経験って誰しもあると思います。

育児中は、睡眠不足と疲労、育児という初経験の不安で、理性的になるのはちょっと難しいと思います。*2女性はそれに加えて産後の体のダメージと急激なホルモンバランスの変化*3もあります。

 

恥ずかしながら、私もなんとか抑えようとしながらも、自分でも分かるくらいに態度に出てしまってました情けない旦那です。そんな時は、『育休は自分の為なんだからイライラしない』と念仏のように心で唱えて、気持ちを落ち着かせてました(笑)

 

似たような事は、ワンオペ育児の方でもあると思います。それが、旦那がいる事で『24時間起き得る状態』になると想像してください。

 

どこの夫婦でも、1ヶ月以上にわたって24時間一緒に居る経験なんて、おそらく定年退職後しかないと思います。

子どもが生まれる、という劇的な環境変化に加えて、夫婦が一緒にずっといるという変化も加わる。それは、ある意味『ストレス』になってしまうというのは、事実あると思います。

その意味では、旦那の育休取得は夫婦にとって『楽』というより、『チャレンジ』なんではないかと。

  

結局のところ、育児の悩みやイライラと言った『淀んだ』空気は、『外の空気』と入れ替える事で『換気』されるんだと思います。外に出て気分転換するとか、気の知れた友達と話をするとか、誰かに相談に乗ってもらうとか。それは、ワンオペでも旦那が育休を取っても、さして変わりはないのではと私は感じています。

 

まぁ、このチャレンジを乗り越えたら、老後も安心かなー、位に思ってます。(違うか笑)

 

ワンオペの辛さは私の想像を絶しますが、だからと言って旦那の育休取得も万能薬ではないです。なので、『いいご身分ですね』とは思わないでくださいね。

 

『旦那さんが育休終わったらひとりでやれるの?』

 

私は最初、こう言われて『そうか、育休取るとそういう風に見られるのか』と妙に感心してしまいました。最初から2人で育児をしていたし、『ひとり』でやる意識が飛んでいたからです。まぁ、確かに、私が育休を終えた後、妻は今よりも大きな負担をかけることになります。その準備はいずれやっていかねばなりません。ご心配はある意味的を得ていると思います。

 

とはいえ、この言葉はともすると、『妻がちゃんとやれてないんじゃないの?』と言われているような気になるんですよね。そのうち、妻も『他のひとりで頑張ってるママに比べて出来てない』とかボソッと言いだして、私としては由々しき事態を招きかねません。

 

これでは、『やっぱり旦那の育休は邪魔でしかない』となって、私の立つ瀬がなくなります。ちょっと私見を述べさせていただきます!

 

まず、2人でやってた事を1人でやる不安は確かにあると思いますが、育児に関しては私に出来て妻に出来ない事はほぼないと思います。それに、2人でやる事で、要領よくやる方法を身につける時間ができたと捉えてもらえたらなと思います。。

 

また、育児休業サラリーマンにとって育児に専念できる貴重な時間です。たった数か月の期間くらい旦那がやっても良いじゃない、と思います。大体、私は今仕事をしてないわけで、その役割を奪われるとホントの役立たずに成り下がります。旦那の育児参加の権利を守って下さい(笑)

 

それに、この言葉を男性の立場に置き換えると、会社から『君、半年も休んで、仕事で使い物になるの?』って言われてるのと同じです。それって嫌ですよね。うるせー、ちゃんとやるわ!ってね。

 

内心、ちょっと不安ではあるけど。まぁ、なんとかなる、はずです、仕事も育児も。

 

私はしなくていい苦労をありがたがる必要は無いと思います。苦労して苦労して会得する経験も確かにあると思いますが、育児は少なくとも育休中は分担できるわけですから、旦那の方が得意な事があったっていいじゃん、気楽に行こうよ、と思えれば素敵かなと。(分担しても楽では無いけども。)

 

 なぜ、こうしたことを感じるのか。

 

こうした言葉の裏に潜むものを、あえて深読みすると、育児が『女性1人で苦労してやるべき』ものっていう既成観念が、言葉を発する側受け取る側のこちらサイドにもあるんじゃないか、となんとなく感じてしまいます。

 

私は育休を取得した時点で、状況としては、こうした既成観念から脱出したはずなのですが、深層心理では未だに『妻がやるべき』と思ってしまってるのかもしれません。

 

育児をしていて、ほんとにこの類の『◯◯すべき』という呪縛を感じる場面がとても多いです。会社にある謎ルールより酷いんじゃないかと。。困るのは、頭では『そんなのおかしい』と思いつつ、一度こびりついた既成観念を取り除くのは容易じゃないんですよね。。必死に振り払おうと決意したり、悩んだり、実際に行動に移してみるものの、たまにチラッと顔を覗かせて来るから厄介です。

 

育休が終わる頃には、この既成観念をブレイクスルー出来ると良いのですが。

 

 

それでは、また。

 

 

 

*1:ただし、旦那がある程度家事ができる場合のみ。その場合でも『家事のやり方』問題が横たわる。

*2:今思い返してみても、そんなに腹をたてるような話ではないことが多い。

*3:正直、男性にはホルモンバランスの変化って理解しにくいですよね。ちょっと事例は違いますが、『ツキイチ!生理ちゃん!』の漫画が少しわかりやすいかなと。