あしながおじさんの育児休業ブログ

とある平凡なサラリーマン新米パパ(東京都調布市在住)の育児休業体験の記録です。これから育休を取ろうと思っている男性はもちろん、奥さんの参考になれば嬉しいです。

育児と仕事、どちらが偉いかという話

 

こんばんわ。

 

息子は5ヶ月を過ぎて、離乳食が始まったり、ずり這いをはじめたり、歯が生えたりと成長が止まりません。

外出する機会も格段に増えて、何だかんだと忙しい日々を過ごしております。

 

さて、私の育児休業あと1ヶ月を切りました。

そろそろまとめの時期に入ってきます。

 

職場復帰も視野に入ってきた最近、やはり定番のテーマについて悶々と悩むことか増えてきました。今回は、『仕事と家庭』についてです。

 

平凡なサラリーマンなりの仕事観

 

私は自分でも嫌になるくらい平凡なステータスのサラリーマンです。バリキャリでもないし、社会的な名声を得たいとか、年収1,000万貰ってタワマン暮らしという野心も、20代の頃に『あ、俺にそんな能力はないし、そういうの、そんなに欲しくなかった』と悟って捨て去ってしまいました。

 

そんな平凡で『普通』のサラリーマンの私でも、世界経済や日本の先行き不透明感とか、AIや外国人労働者の受入とか、社会的な状況を鑑みるに、ボーッと生きてたら『普通』でいられなくなるんじゃないかと不安になったりはします。チコちゃんに怒られるんじゃないかって。

 

やっぱり仕事は『普通に』ちゃんとやりたい、現在の経済的地位を守るには、それが一番の防衛策のように思えます。

 

しかしながら、フルタイムで復帰し通常勤務になれば子どもとの時間は格段に減ります。さらに、出張やら何やらで、会えない日々もあるでしょう。

 

よほど先進的な会社で在宅勤務の制度やシステムが揃ってる以外は、物理的にどうしようもないワケで。

 

そう考え出すと、仕事復帰に際して、やっぱり『家庭(育児)と仕事との両立』問題が深刻なものに思えてくるのです。

 

育休パパなりの家庭(育児)観

 

私は子どもが生まれて5ヶ月間、育児と家事に本当に色々悩みながら向き合ってきました。

 

誤解を恐れずに率直な感想を言えば、やっぱりママにしか出来ない事も沢山あって、パパは主役になり得ない場面ってあるんですよね。*1

 

ならば、やっぱり男が主役になれるのは仕事!!

 

と割り切れる方も沢山いらっしゃると思うのですが、そうもいかないのが育休パパの苦悩でして。やっぱり、育児にもこれまで通り『普通に』関わりたい。

 

とりあえず半年間、子育てをしたワケですが、今にもハイハイしそうな我が子を見ていて、直感的に「あ、これはますます大変になるぞ、、。」と分かるわけです。これまでは、せいぜい2メートル四方が行動範囲だった子どもが、縦横無尽に走り回る。考えただけで目眩がします。免疫も切れる頃だし、離乳食だって本格化する。あぁ、大変。。

 

育休は半年で終わりますが、育児は当然まだまだ続くし、大変になっていくんですよ。それを見て見ぬ振りはちょっと薄情ですよね。

 

それに、子どもの成長を見逃したくないし、せっかく出来た近所のママ友や地域の人たちとも繋がっていたい。

 

こう思うのは、贅沢な事でしょうか。私には、とても『普通』の望みのように思えます。

 

現実的に、これまで通りの関わり方は時間的にも物理的にも不可能なのかもしれません。が、仕事も育児も諦めない、そのために何か手立てはあるはずで。

 

仕事vs育児

 

さて、『仕事と育児、両方諦めないぞ!両立するぞ!』とカッコよくやっていこうと思うのですが、これが意外に難しい。

 

まず、バランスを取る事を考えるワケですが、どうしても『どっちがシンドイか』とか、『どっちが尊いか』とか、二項対立の思考になるんですよね。勝ち負けを決めてやろう的な。

 

確かに、24時間という限られたパイを分け合うわけだし、その意味では育児と仕事にかける時間はトレードオフです。その意味で、二項対立は非常にわかりやすい思考方法ではあります。

 

でも、この思考方法だと、とても苦しくなります。

 

よし、育児が大変だから育児優先!

えっ?じゃあ、仕事は大変じゃないの?

いや、仕事だって大変だし、大切なことだ。

じゃあ育児は後回しだね!嫁さんに任せればいいんじゃね?できるでしょ、1人で。

いやいや、家庭も大事だよ!大体、育休まで取って終わったらハイさようならって、あり得ないでしょ。

やっぱり仕事を後回しだね!大体、大した仕事じゃないでしょ?

いや、そんな事ないよ、ちゃんとまじめに頑張らないとダメだよ!

以下、グルグル回る。

 

要するに、仕事と育児の『両立』を目指してたはずが、仕事と育児の両方を『貶める』思考になってしまうんですよ。

 

仕事人の顔としては、『どうせ大した仕事じゃないし、給料も薄給のくせにエラそうにするな、バーカ』と言われている気がして、なんかムカついてきます。

不思議なことに、普段は文句ばっかり言ってる仕事へのプライドがフツフツ湧いてきます(笑)

 

家庭人の顔としては、『どうせママの方が育児に向いてるし、大体旦那なんてやっぱり邪魔なんだよ、亭主は元気で留守が良いんだよ、バーカ』と言われてる気がして腹が立ってきます。

いやいや、俺だって半年不器用ながらも育児やってきたプライドありますよ!ここで諦めたらダメっしょ!と、半年の間に身につけた中途半端なプライドが顔を覗かせます。

 

うーん、この『どちらが〇〇か』という二項対立の思考は根本的にダメです。どちらも立てようとして、どちらか一方すら立たず、共倒れになってるからです。

 

育児も仕事も完璧に出来る白馬の王子さま

 

じゃあ、やっぱり腹を括って両方完璧にこなすんだ!

 

ワーママでも立派に立身出世したり、営業成績をあげてる人もいるし、男子に出来ないはずが無い!!

 

と言うのは理想ですし、確かに育児しながら立派にキャリアを積まれてる方もいらっしゃいます。

 

そういう方々を否定する訳ではないのですが、あくまで『モデルケース』だと思うんです。こうした事例で紹介される方々は、大変に優秀な方である場合が多いとお見受けしています。

 

私はそこまで器用でもないし、キャパシティがあるかも疑わしい。もっと『普通』な人でも両立できる方法が無いですかね、、と思うわけです。

 

私のこの愛すべき『平凡』スペックがいきなり白馬の王子様になったりはしませんよ。。顔面偏差値だけとっても、ちょっとそれは無理があるシンドイ話です。

 

両立の第一歩はリスペクト

 

じゃあ、どうしていけば良いのか、正直まだ、私には分かりません。

 

でも、悩んで気がついたのは、仕事と育児の両立を考える時、『二項対立』でも無く、『両方完璧に』というシンドイ話でもなく、まずは『仕事も育児もちゃんとリスペクトする』という初歩的な事を忘れてはいけないという事です。

 

その上で、キチンと向き合っていかないと、単純に破綻するだけになりますからね。。

 

当たり前だけど、育児も仕事も大事な事で、両者に勝ち負けなんて無いし、対立軸を持ち出す事自体がちょっと違う気がします。

 

人間、誰しも自分が頑張っていることにプライドを持っていて、それを力にして生きている部分はあると思います。それを否定するのはとても傷つくことですし、否定されれば自己防衛しようと反撃するのは当たり前の反応と言えるでしょう。

 そのプライドがどんなに矮小なものに思えても、軽々しく否定してはいけないと私は考えています。やる気、無くなりますから。

 

代わりに、互いにリスペクトして認めあえれば、やる気も出るし、解決の糸口も見つかるんじゃないですかね。仕事人としての自分と家庭人としての自分、両方認めてあげれば良いんだと思います。

 

なので、私は最近よくネットや有名人が言及するような、『仕事vs育児』的な物の言い方とか考え方には賛同しかねます。分かりやすいし論法ですけど、たいてい対立するだけして、物別れして終わりになるんじゃ無いですかね。。*2この類の議論は、家庭や職場でも起きる話かも知れませんが、地雷になるだけなのでやめた方が良いでしょう。

 

しかしまぁ、『普通』に仕事して『普通』に育児する事がこんなにも難しいとは。。両方、人の営みとしては『普通』の事なんだし、もっと気楽にやれる世の中になると良いですね。

 

 

さて、そろそろこのブログも終わりに近づきます。そろそろまとめの記事でも考えますかね!

 

では、皆さまメリークリスマス!

 

 

 

 

 

*1:これは授乳と言った分かりやすい違いもそうですが、実はパパがやってもママがやっても変わらないのに、無意識的にそれはママの役割だよね、と刷り込まれている事柄も含まれていて。育児は女性の仕事、という固定観念から私は逃げきれませんでした。。

*2:但し、男性の出産や育児に関する無理解の度合いはたしかに是正されるべきだとは思う。まずは、仕事人が歩み寄ってみるのが道理かと。