あしながおじさんの育児休業ブログ

とある平凡なサラリーマン新米パパ(東京都調布市在住)の育児休業体験の記録です。これから育休を取ろうと思っている男性はもちろん、奥さんの参考になれば嬉しいです。

1か月目の自信、2か月目の行き詰まり(前編)

 

こんにちわ。

先日、『おっぱい』の記事を書いたところ、たくさんの方からコメントをいただきました。やっぱり、リアクションをいただけるとやる気が出ますね、ありがとうございます。

 

さて、パンパン(我が子)も生後2ヶ月を迎え、私も育児休業取得から約2ヶ月経過しました。ようやく、育休ブログっぽいことも書けそうな気がします。

 

ここで、この2ヶ月の変化を軸にして、前後編に分けて正直に振り返ってみようと思います。

 

今回は前編、1か月目のお話です。

 

『役に立てた』1ヶ月、『行き詰まる』2ヶ月目(前編)

 

『役に立てた』1か月

 

私は最初の2ヶ月、家事(炊事、洗濯、その他諸々)、お風呂(もく浴)、オムツ(主にうんち)、夜の寝かしつけ、添い寝、泣きやまない時の散歩、緊急時ミルクと、母乳以外のことはとりあえず引き受けていました。

 

前回の記事に掲載したように、期せずして母乳育児になったため、妻にかかる負担が極めて大きくなっていたので、それ以外は私が担当し、母乳はありつつも、出産のダメージからの回復を目指していました。

 

最初の1ヶ月はとにかく夜も昼もなく泣いたり、母乳を欲しがったりしていたので、物理的な時間はもちろん、授乳と育児の不安という精神的な負担、それに加えておっぱいの痛みと、私が母乳以外を全てやっても妻の負担の方が大きかったと思います。

 

育児休業を開始したばかりの私は、とにかくやる気満々です。加えて、妻は24時間授乳に臨戦体制という状況だったので、『育休とって良かった!役に立てている!』という実感を得ることができました。

 

『ほら!僕の選択は間違っていなかった!!』

 

という、誇らしい気持ちでしたね(笑)

 

冷静に振り返ってみても、最初の1か月は妻一人なんてのは無理ゲー*1だったと思います。二人でやっても結構追い詰められた気持ちになりました。

 

また例えに飛行機を使いますが、国際線の飛行機に乗ると封切り前の映画が見れたり、機内食に心踊りますよね。目的地での体力を残そうと寝るには寝るのですが、機内食に起こされたり、頑張って英語をみたりして、気がついたら疲労困憊で目的地に到着した経験のある方は少なくないと思います。朝から深夜まで2時間おきに起きる生活ってのは、この疲労感が毎日続くイメージです。

 

というわけで、最初の1か月の妻からの評価も『育休取ってくれて助かった』じゃないかなーと思っています。*2

 

 

『自信になった』1か月

最初の1か月は、私も不安でした。

何より、

 

『やっぱり邪魔』*3

 

と思われないかどうか、、。とにかく、覚悟を決めて育休取得したのだから、何事も失敗なく、上手くやろうという意識がものすごく強かったと思います。

 

家事全般について

 

掃除や洗濯に関しては特に不安はなかったのですが、炊事は特に心配するところでした。料理そのものはもちろん、食材を買いに行ったり、計画的に消費できるか、献立をどうするか、自信は正直ありませんでした。さらに、妻は乳腺炎にもなりかけたた上、貧血の症状もあったので栄養バランスにも気を配らなければならず、戸惑ったこともありました。

 

しかし、妻がやるより時間がかかったり、キッチンを汚しがちなどの多少の不器用さはあれど、自分が思っていた以上にうまくやれて、『あぁ、これで育児休業での自分の『立ち位置』がしっかり確保できた』、と思えるようになったということは、とても大きな事でした。

 

自信を得てからは、新しい事をやる楽しさも加わって、作った事のない料理にも抵抗感なく取り組めるようになり、今では、これまでやろうとも思わなかった、魚をさばいたり、ひじきの煮物とか、小松菜のおひたしとか、『家庭的』な小鉢まで用意できるようになりました。これまであまり料理をしてこなかった私にしては、大進歩です。

 

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育児面の進歩

 

育児の面でも、この2ヶ月でスキルと呼べる特殊技能を得ることができました。

 

私は、『うんちのおじさん』という役職を与えられ、主にうんち担当でオムツを替えています。そのうち、おならの音を聞いただけで、『今のは空砲(おなら)』、『今のは身(うんち)が出た』と約90%程度の確率で当てられるスキルを身につけました(笑)

 

音当てはまぁ良いとして、うんちは健康状態を把握するのに大切なツールですから、これを担当させてもらうのは『光栄』です。

 

もう一つ、『寝かしつけ』と『夜の添い寝』はやって良かった役割でした。

 

夜の寝かしつけは、育児の中でも大変な作業の一つだと思います。勝手に寝てくれればいいのですが、赤ちゃんという生き物は『眠いのに上手く寝れなくて泣く』と言う理不尽な生き物です。かといって放置していては、親のこちら側の睡眠が確保できません。寝かしつけは、『絶対に負けられない戦い』なのです。

 

最初はなかなか寝ない、寝そうになっては泣き喚く我が子に戸惑いもしましたが、忍耐強くよーく観察しているうちに、コツ*4を掴みはじめ、今では『寝付かないベイビーは俺の腕一本でダウンさ』*5状態です。

 

また、夜赤ちゃんの隣で寝るという役割は、個人的には画期的なアイデアでした。

最初の数週間は妻が赤ちゃんの横で寝ていたのですが、ちょっと動いたり、声を上げるだけで気になるものです。その度に心配でたまらなくて目を覚ましている妻を見て、じゃあ、俺が横で寝てみようか、と提案してみたのがはじまりです。少しでもまとまって睡眠時間を確保してもらおうというのが狙いでした。

 

よく、『男性は赤ちゃんが夜泣いても起きれない生き物』と言われますが、そんなことはないと思います。たしかに、母親である妻と違って、ある程度鈍感というか、ちょっとした事では目を覚ましません。でも、赤ちゃんがお腹が空いて泣いたり、本格的に目を覚ましてしまったり、いつもと違う変な音がすれば、目を覚ます事が出来ます。

 

最初は睡眠時間が削られて辛かったこの添い寝、今では私の一番のお気に入りタイムです。赤ちゃんにも夜には夜の顔があり、ずっと一緒だとこの子の機嫌とかペース、成長とかが分かってきます。また、なかなか寝付かないときはモロー反射をやんわり抑えてあげるように手を繋いで寝ている*6ので、妻を差し置いて赤ちゃんとイチャイチャする権利も得られます。自分の手を繋いで寝てる我が子は可愛いですよ。そりゃ。

 

私見なのですが、男性はキチンと『役割』を与えられれば、結構ちゃんとやる生き物だと思うのです。夜旦那が起きなくてイライラ、というママたちの意見もよく聞きますが、それは男性が自分の『役割』だと思っていないから(思い込んでいるから)かもしれません。一般的にも、パパは夜は起きない、という定説があるくらいですから尚更です。このブログを見てるパパの皆さん、今日から週末だけでも隣で寝てみては如何でしょう。

 

赤ちゃんの声に耳を傾ける

 

最も重要な進歩は、『何故泣いているか分かるようになった』ことです。

最初の頃は何故泣いてるかわからずに、夫婦であーでもない、こーでもないと色々試しました。ネットで紹介されているような、Cカーブを作ったみたり、おくるみでグルグル巻きにしてみたり、まんまるクッションを作ってみたり。どれも、一時的に効果を発揮するものの、長続きはしませんでした。泣いている理由がわからないというのは、キツいものです。深夜に泣きやまないと絶望的な気持ちにもなります。

 

どうしてもダメな時は、横抱きできる抱っこ紐を使って、マンション内を練り歩いたりもしました。*7

 

こんな日々で、ずーっと付き合っていると、泣く時の微妙なトーンの違いが聞き分けられるようになり、ある程度母乳が安定してで出るようになってからは、愚図る時はほぼ眠い時であると断定できるようになりました。

 

月齢によって泣く理由も複雑化していくでしょうから、今だけかもしれませんが、少なくとも、泣きやませようとしている妻に対して、『母親なのに泣いている理由わからないの?早く泣きやませてよ。』的なことを言ってしまう、という最悪の事態は回避できたのです。

 

夫婦関係の変化

 

私が育休を取得した理由の中で重要なのは、『妻にモテたい』という動機です。赤ちゃんばかりに目がいって、当初の目的を忘れては本末転倒です。

 

普段からベタベタした夫婦ではありませんが、まだ、結婚して三年弱、パパとママという関係だけになるのも寂しいではないですか。

 

最初の頃は、心身の余裕もない上に、何だかんだ赤ちゃんとスキンシップするので、所謂、『人肌恋しさ』とか、『寂しさ』的なことは全く感じませんでした。すると、すっかり妻に触れる事が無くなったのです。余裕をなくして、あわや当初の目的を失念するところでした。

 

そこで、意識的に寝る時とかに、手を握るようにしました。なんだ、その程度かと思うかもしれませんが、これには理由があります。

 

昔、友人の結婚式で、彼の上司がスピーチでとてもいい事を言っていたのです。上司は、いかにもベテラン技術者と言った風態の、声も控えめでおとなしく、どちらかと言えばスピーチに向かない感じのする方でした。でも、彼はこう言ったのです。『長年、夫婦円満でいるために、私は1日1回、家内の手を握るようにしています。』これが私の心に残っていて、それを実践してみようと思ったのです。

 

妻は母になり、まぁ正直、夫よりも我が子になると思いますし、私も子どもに目がいくようになるんだ思います。これまでの夫婦関係と同じというワケには行かないと思うのです。でも、20年もすれば、また夫婦2人になる。その時のために、この1日1回の手繋ぎは、ある意味夫婦でいるための命綱になる気がしたのです

 

 

さて、1か月目は概ね、期待した通りの役割を果たせ、自信にもなった期間でした。ですが、私は聖人君子ではありませんし、そういいことばかり続くという美味しい話もありません。2か月目に、私は正直、行き詰まりを感じることがありました。

 

その話は後編に。

  

 

*1:難易度設定等が無茶すぎてクリアできないゲーム。『風雲たけし城』や『魔界村』等のファミコンソフトでよく見られた。

*2:もちろん、本人には怖くて確認していません。

*3:妻が育休取得した夫を『邪魔』と思うケースが珍しくない件については過去の記事で触れたとおり。

*4:重要なのは、『忍耐・平静・反復』と赤ちゃんの持つ『各種センサー』を順序良くオフにしていくこと。赤ちゃんは親がイライラするとその気持ちを読み取ります。穏やかな気持ちで、焦らないこと。そして、同じことを反復すること。さらに、センサー類は順番にオフにしていく。特に、腰のあたりにあるセンサーは最終安全装置と言えるラズボス。寝かすときには頭から降ろして最後に腰、というのが私流。

*5:本家の北斗の拳では、『邪魔する奴は指先ひとつでダウンさ』である。

*6:色々な刺激に対して、びっくりして手足をバタバタさせる、ビクッとするのですが、それ自体は赤ちゃんが意識的にやっている行為ではないので、赤ちゃん自身も目を覚ましてしまうのです。ある夜、この反射で自分の顔を殴ってしまっている我が子を見て、『そりゃ寝れないでしょ』、と思い手をつないでみたら、弱い反射の時であれば落ち着いてくれるようになりました。医学的な根拠はよくわかりませんが。。

*7:これは効果テキメンで、5分もあれば泣き止み、10分もすればほぼ寝てくれました。どうも、人間に限らず、動物の赤ちゃんは移動中に敵に狙われなくするために、移動している最終は眠くなる本能があるらしいです。