あしながおじさんの育児休業ブログ

とある平凡なサラリーマン新米パパ(東京都調布市在住)の育児休業体験の記録です。これから育休を取ろうと思っている男性はもちろん、奥さんの参考になれば嬉しいです。

「子持ち管理職さま」が思う育児と仕事(2/3)

 

育児休業から復帰して3週間が経過しました。

職場では不在期間の混乱が垣間見え、その回収に奔走し、家では速攻で寝落ちする日々です。体力的には慣れるまで厳しいですね。。

 

さて、今回は子持ち管理職の私が思っている育児と仕事の話の続きです。

もの凄く長くなってしまったので、あと2回に分けて配信しようと思います。

 

「子持ち様」(雇われる側)の事情

 

「子持ち様」にも色んな悩みや事情があります。はじめに強調しておきたいのが、この「悩みや事情」は人によって様々で、私が書くことはあくまで一例に過ぎません。その点は含みおいてください。

 

「子持ち様」の葛藤

〜私の場合〜

私の場合、やはり「仕事か家庭か」の選択に常に悩んできた気がします。

育休自体は終わりのある休業で、私の場合はせいぜい数ヶ月ですから、実はキャリアに支障はそれほど無いと思っています。

 

問題は育休終了後の両立フェーズにあります。

 

かねてから、女性の社会進出を阻む要因の一つとして、「マミートラック」問題が言われてきました。昇進や責任のある仕事をしたいと思っている働くママに、育児や時短を理由にそうした機会が巡ってこないことを指します。

 

これは、育児に積極的に参加しようとするパパにも類似の脅威があります。

 

仕事モチベーションは人それぞれなのですが、私の場合は、どうせ仕事するなら、色々な場所に行き、人に会って仕事をしたいですし、自分が自由に仕事をする(自分にしかできないことを仕事にする)ために経験や知識を身につけたいと思うタイプです。

 

また、昇進(昇給)というのも、これからお金のかかる子どもたちがいる身としては、もはや避けては通れず、むしろ目指さないと将来設計的には心許ない現実もあります。(若い時は正直どうでもよかったけども。)

 

しかし、育休が終わってからの育児がある意味「本番」なのです。

 

育児を中心に考えれば、定時で帰りたいし、宿泊を伴うような出張も避けたい。

そうすると、「経験」や「知識」を積むような業務上の機会が自ずと制限されていくことになります。

 

例えば、宿泊を伴う出張に行く場合は、「自分でないとできない場合」のみ行くことにして、それ以外は行ける人に任せるか、誰かもう1名同行してもらって、子供の体調不良等があった場合に備えることが必要になります。

 

「自分が行きたいか」どうか、ではなく、「自分しかできないかどうか」という消極的な判断で決めていくことになる。

 

育児と仕事って、価値の時間軸が全く違って、育児は「今」の価値が一番高くて、仕事は「将来」の価値が高いと思うんです。

育児の場合、今日をどう乗り越えるかを考えるけども、仕事はこの経験や仕事が将来何につながるかを考えますよね。

そうすると、現在価値が高いのは、育児になることが殆どです。だって、将来の価値なんて目に見えないですから。

 

ただ、私は「育児」に価値観を振り切ってはおらず、育児中心だけどキャリアも積みたいタイプなので、葛藤が常にあります。

 

仕事のチャンスというのは、いきなり大きなものが巡ってくるものではありません。今つかむべきチャンスか、そうでないか(=今日の育児を乗り越える価値と、将来自分のキャリアに役に立つ価値のどちらが高いか)を毎回選択(計算)するストレスはまぁまぁ高いです。

 

もちろん、私のわがままを通して、「行きたい」出張にいったことは何度もあります。海外にも一度行かせてもないました。が、常にこの葛藤はありました。

 

私の場合、中小企業でかつ女性の多い職場ということもあるし、大企業ほど出世レースが厳しいわけでもないので、割と「育児」を中心とする「子持ち様」の主張を通しやすい環境にありました。それでも、こうした葛藤に悩まされてきたし、これからも悩むことになるとおもいます。(いわんや、大企業や男性中心の職場は大変だと思う。)

 

〜葛藤は人それぞれ〜

 

私の葛藤を書きましたが、人それぞれなのがこの問題の難しさです。

 

育児に価値観を振り切る人、私みたいに両方追う人、キャリアを諦めない人。それぞれ悩みが違うというのが「子持ち様」論争を難しくする要因のひとつだとおもいます。

 

また、誤解を恐れずに言えば、その人の「キャパ」というか「器のデカさ」というか、そういうのも関係してくるとおもいます。たまに、ものすごい体力や精神力で育児もこなしてバリバリ働くパパ・ママも見かけます。同じ24時間じゃないのではと思うくらいです。

彼らからすれば、私なんか、「悩んでる暇あったら、頑張ればいいのに」と思われるかもしれませんが、正直言って、そこまでガッツのないわたしには同じようにはできない。こればっかりは、意志の強さとか、能力とか、そういう個人の力の問題もある。

 

さらに言えば、置かれた家庭環境(頼れる人が近くにいるかどうか、パパは協力的か等)や子どもの特性(手のかかる子や療育が必要等)というのも関係してくる。

 

こうなると、ひとつとして「同じ子育て」はなくて、よく描かれる「平均的な子育ての苦労」みたいなものはホントに存在するのかという気になります。

 

「子持ち様」論争では、あまりイメージで決めつけて語らない方が良いと思います。

これは職場で子育て中の方に対する対応をする際にも肝に銘じておかなければ、「あの人わかってない」、「分かってくれない」になるので要注意だと思います。

 

次回、子持ち様との共生について私なりに考えたことを書いて、終わりにしたいと思います。